想定外の割安感と財務体質の健全化が進行中の優良企業です!
【ソフトバンクグループ(9984)財務分析💡】
日米の携帯通信事業で存在感を示し続けるソフトバンク。投資CFのマイナス分が営業CFのプラスを上回り続ける攻めの経営は健在。EVAスプレッドや自己資本比率は低いものの、貪欲に買収を続けて成長を鈍化させない努力が魅力的! @SoftBank #ソフトバンク pic.twitter.com/JaufzAdGir
— なおころ@投資ブロガー (@Naokoro_) 2018年8月30日
投資家の皆さまこんにちは、なおころ(@Naokoro_)です。
今日も今日とて過去5年分の決算書(IR)を活用しての財務分析。
本日のお相手は通信業界の重鎮『ソフトバンクグループ』です。
それでは今日も、よろしくお願いします!

クリックできる目次
【ソフトバンクのIR】そもそもどんな会社?
日本3大キャリアの一角。
テレビCMも精力的で認知度の高い企業ですが、まずはざっくり概要を!
ソフトバンク企業概要
- 創業:1981年
- 上場:1994年
- 上場市場:東証1部
- 日米で携帯通信事業を展開
- 売上の上位セグメント
- 国内通信35%
- スプリント37% (米国における通信サービス、携帯端末の販売)
- ヤフー9% (インターネット上の広告事業やEコマース)
https://availability89.com/one-tap-buy/softbank-ipo/
【ソフトバンクのIR】財務3表分析
さて、まずは財務3表を分析しましょう!
財務3表分析
●BS:流動比率はなんとか100%超である一方、自己資本比率は20%を下回る数値が並んでおります。他の日本企業は低くても40〜50%程度。安全性は低そうですね。
●PL:売上高は順調に右肩上がり。営業利益率は安定して10%超。成長性と収益性には期待できますね!
●CF:5年連続で投資額が営業CFを上回る状態に。手元資金は財務CFの増加(借入)で補っている状態。近年はさらに投資額が増大しており、攻めの経営はまだまだ続くでしょう!

【ソフトバンクのIR】財務指標分析
さて、本格的な財務分析。ソフトバンクグループの総合点は72!
80点ルールを超えることはできませんでしたがまずまずの結果に。
安全性、成長性、収益性、割安性の観点で深掘りしてみましょう!
財務指標分析
●安全性:14点。BSで確認した通り、安全性はやや低め。自己資本比率と有利子負債営業CF倍率が足を引っ張る結果となりました。
●成長性:19点。まずまずですね。資産・売上・利益がそろって成長しているのは嬉しい。ROICについては後述のROIC分解ツリーで確認しましょう!
●収益性:16点。EVAスプレッド(ROIC – WACC)もROICの低さが原因です。ROEが高いのが好印象!
●割安性:23点!日本企業には珍しい割安銘柄を見つけてしまったようです。EV /EBITDAのみフルスコアを逃しましたが他は文句のつけようもありません!

【ソフトバンクのIR】ROEデュポン分析
さて、ROEは平均して16%以上をマーク。
日本企業全体が8%を目指している中、異常な値を叩き出しています!
3つの要素に分解したところ、財務レバレッジの下降が顕著ですね。
つまり、借金を軸にした経営から徐々に抜け出しつつあります。
依然とレバレッジが5を上回る状態なので
予断は許しませんが、徐々に財務の安全性が増していくでしょう!

【ソフトバンクのIR】ROIC分解ツリー
さて、ROICですね!平均して5%を下回る程度。ROEとの差がこれほど大きい企業も少ないかと。
乱暴な式で展開すれば、ROE = ROIC × 財務レバレッジ なので
ROEの好成績はやはり財務レバレッジの功績が大きい。
ROICについては営業利益率は申し分ないので
回転率の改善が期待されます!

【ソフトバンクのIR】財務分析まとめ
- 財務指標分析、総合72点
- 日本大企業に珍しいほど株価が割安
- 安全性に一抹の不安があるが徐々に改善傾向
孫正義氏のワンマン経営と囁かれるソフトバンクですが、IRは良好、財務体質が安全志向に移り変わりつつあるのが印象的でした。
余剰資金があるなら押さえておきたい銘柄ですね。
残念ながら1,000円から購入できる
PayPay証券の対象銘柄には含まれていませんが、
新しく投資を始めるなら
口座開設するだけで日経新聞が無料で読める楽天証券がおすすめです!
関連記事:楽天証券に口座を開くだけで日経新聞と四季報が無料で読める件
それではまた、株式市場でお会いしましょう。
すべての投資家達へ。なおころより。
