嬉しいことに今年も株式投資の利回りは30%をキープ。平均8%と言われている株式市場において高いパフォーマンスを叩き出せている理由は、間違いなく財務分析です。
【企業の財務分析をするメリット:就活生】
1. キャッシュと借金の量が分かる:安全性
2. どれくらい稼いでいるか分かる:収益性
3. どれくらい成長しているか分かる:成長性↓
1. すぐに倒産しないか判断できる
2. 不況になっても給料が出るか判断できる
3. 10年後も生き残る企業か判断できる— なおころ@ゆるふわ投資ブロガー (@Naokoro_) 2018年6月20日
投資家、就活生の皆さまこんばんは、なおころ(@Naokoro_)です。
今日は「財務分析すると何かいいことあるんだっけ?」と言った初心者の声にお答えします!いつも通り、結論から始めましょう。
財務分析まとめ
- 財務分析とは:決算書を読み解いて企業の本質的価値を評価すること
- 財務分析で分かること:企業の安全性、成長性、収益性、割安性
- 財務分析のメリット:優秀な投資先、就職先が見つかる
まとめると、財務分析すると「優秀な企業を見つけられる」ことがメリットでしょうね。
https://availability89.com/stockanalysis/stockanalysis-overview/how-to-select-stock/
【財務分析とは?】決算書は企業の通知表
1つだけ前提を置かせてください。財務分析の材料となる決算書は「企業の通知表」です。経営陣と現場の社員が力を合わせて働いた結果を数字に落としたのが決算書。この定義だけは納得してもらいたいところです。
「企業や社員の努力を数字だけで判断するなんておかしい」と声を荒げる人もいるでしょうが、ぼくも声を高らかに反論しておきたいです。「いえいえ、決算書こそが企業や社員の努力の結晶だ」と。
あなたが毎日電車通勤するならその通勤手当も、企業が会議室を借りてミーティングするならその場所代も、すべてが決算書に盛り込まれているのです。武器としての会計思考力から言葉を借りれば以下の通り。「会社の実態は必ず決算書に現れる」
よって、企業の経営状態を評価する上で決算書以上の材料はありませんし、決算書に基づいた財務分析こそが企業の本質的価値を計測する最適な手法と言えるのです。

【財務分析とは?】定義
改めて定義から始めましょう。
財務分析とは「財務諸表を元に企業の本質的価値を分析すること」です。
重要なキーワードは「財務諸表」と「本質的価値」の2つ。
財務諸表とは決算書の中でも企業の財務状況を記した書類のことで、財務分析では以下の3つの書類が分析対象です。
財務諸表を構成する3つの書類
- 貸借対照表(BS:Balance Sheet)
- 損益計算書(PL:Profit and Loss Statement)
- キャッシュフロー計算書:CF:Statements of Cash Flows
今の段階では、財務分析するぞ!と言われた「あぁ財務諸表を見ていくんだな」といった理解で十分です。
各財務諸表について詳しく知りたい方は株式投資の教科書にまとめてあります。合わせてどうぞ!

企業の本質的価値 | 財務分析で分かる4つのこと
企業の財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書)を読み解くだけで企業の本質的価値は丸裸!
本質的価値とは、4つの要素で構成されています。
企業の本質的価値を構成する4つの要素
- 安全性:企業の倒産可能性はどれくらい?
- 成長性:企業は成長しているか?
- 収益性:効率的に利益を生み出しているか?
- 割安性:今の株価は割安か?
順番にさくっとみていきましょう!
安全性:企業の倒産可能性はどれくらい?
企業が持っている現金や借金を調べることで、すぐに倒産しないかどうかが分かります。
投資家でも就活生でも、倒産可能性の高い企業なんかに資本を投下したくないですよね。最低限、安全性分析はできないと人生設計を再構築するレベルの失敗に遭遇しています。

成長性:企業は成長しているか?
企業の売上高や利益額の推移を分析することで、企業がどれくらいのスピードで成長、衰退しているかが分かります。
投資家であっても就活生であっても「対象企業が今後も成長するのか?(投資家の期待を上回り続けられるか?)」と言った疑問は常に頭の片隅に置いておきたいですね。

収益性:効率的に利益を生み出しているか?
いくら売上高が見事な数字であっても、利益率が伴わなければ意味がありません。
利益率が低い企業の場合、経済状況が傾くとリストラや事業撤退の刃を大盤振る舞い。ちなみに利益率の低い企業はブラック企業の色が強いのでご注意を。

割安性:今の株価は割安か?
企業の売上高、利益額などを基準に現在の株価が割安か割高かを判断します。投資家にとって、自分の稼ぎに直結する重要な指標ですね。
一方、就活生にとっては割高な企業への入社がおすすめです。投資家にとって過度に期待されている状態であり、今後も事業の成長が見込めるため。

【財務分析とは?】まとめ
財務分析まとめ
- 財務分析とは:決算書を読み解いて企業の本質的価値を評価すること
- 財務分析で分かること:企業の安全性、成長性、収益性、割安性
- 財務分析のメリット:優秀な投資先、就職先を見つかる
仮に財務分析ができない場合、
「企業が直近で倒産する可能性は?」
「企業が10年後も存続している見込みは?」
「不況時にリストラされる確率は?」
「今の株価は割安?割高?」
といったすべての疑問に答えられません。
投資家・就職性にとって、財務分析ができないことの恐ろしさが少しでも伝わったでしょうか?財務分析ができる投資家や学生とはこれだけの情報差の中で戦うことになるのです。
ただ、安心してください。
ほとんどの投資家や就活生は財務分析についての知識を持ち合わせていません。だって面倒臭いですから。もっと簡単に手に入る情報、投資家なら株価のチャート、就活生なら企業のいいところだけ記載されたホームページしか参考にしていません。
ここで差をつけるか、競合と同じように怠惰な情報収拾に甘んじてしまうかはあなた次第。健闘を祈ります!
安全性、成長性、収益性、割安性を示す会計指標とその基準値をまとめて学びたい方は株式投資の教科書がおすすめです。
関連記事:株式投資の教科書 〜企業分析からチャートの読み方までまるっとマスター!〜
それではまた、株式市場でお会いしましょう。
すべての投資家達へ。なおころより。
