クリック合戦が定常化、「なかなか投資できない」と大人気の『Funds(ファンズ)』。過去には1分以内に2,000万円強の案件が満額成立するなど驚異的なスピードを実現しました。
投資が普及するのは喜ばしい限りですが、特に初心者にとっては各ファンドが何秒〜何分で募集完了してしまうのか気になるところ。
そこで本記事では、統計学的なアプローチを元に、投資家の意思決定に最も大きく影響を与えている変数を分析することで次回以降の案件がおよそ何秒で満額成立するのか予測を試みます!
本記事の結論:Fundsの次回ファンドは満額成立するまで何秒?
- 投資の意思決定要員として各ファンドの予定利回り(%)が最も重要されている
- 最新案件「リースバック事業「あんばい」ファンド#3」先着方式の所要時間は598秒(約10分)と予想
Fundsの過去ファンドが満額成立するまでの所用時間一覧
No | 物件名 | 募集金額 | 満額成立まで | 誤差 |
1 | アイフルビジネス ローンファンド#1 | 5,000万円 | 15分7秒 | サンプル数 不足により 分析未実施 |
2 | 大田区XEBECファンド#1 | 2,620万円 | 54秒 | |
3 | LENDYオンライン レンディングファンド#1 | 700万円 | 31秒 | |
4 | 台東区XEBECファンド#1 | 2,135万円 | 35秒 | |
5 | 台東区XEBECファンド#2 | 2,135万円 | 36秒 | |
No | 物件名 | 募集金額 | 満額成立まで | 誤差 |
6 | 東京スカイツリー リバーサイドファンド#1 | 1億円 | 1分39秒 | サンプル数 不足により 分析未実施 |
7 | 世田谷区MIJASファンド#1 | 7,920万円 | 37秒 | 293秒 |
8 | イントランスバケーションズ 京町家ファンド#1 | 3,000万円 | 33秒 | 41秒 |
9 | リースバック事業 「あんばい」ファンド#1 | 1億円 | 39秒 | 246秒 |
10 | リースバック事業 「あんばい」ファンド#2 | 2.44億円 (先着方式は 1.44億円) | 46分32秒 | 2,690秒 |
No | 物件名 | 募集金額 | 満額成立まで | 誤差 |
11 | リースバック事業 「あんばい」ファンド#3 | 5,600万円 | 発表なし | – |
※第1〜第10号案件の満額成立所要時間はFundsの公式サイトから数字を引用しています。
※第11号案件までに唯一抽選方式が併用されたリースバック事業「あんばい」ファンド#2は例外として下記のサンプルには含めておりません。
Fundsの各ファンドが満額成立するまでの時間を分析
Fundsの各ファンドが満額成立するまでの時間を分析
- 単回帰分析:募集金額・予定利回り・予定運用期間をそれぞれ別に分析
- 重回帰分析:3つの変数を同時に分析
分析の手始めに、募集金額(いくらお金を集めるのか)、予定利回り(年間でどれくらいのリターンが望めるのか、そして予定運用期間(運用する期間はどれくらいか)の3つが満額成立までの所要時間に影響していると仮定して話を進めましょう!
Fundsの各ファンドが満額成立するまでの時間:単回帰分析
Fundsの各ファンドについて単回帰分析 (サンプル数=6)
- 募集金額(万円):募集金額が多いほど満額成立まで時間がかかる
- 予定利回り(%):利回りが高いほど早く満額成立する
- 予定運用期間(ヶ月):期間が長いほど満額成立まで時間がかかる
まずは単回帰分析。こちらでは「各ファンドが満額成立するまでの所用時間に1つの変数しか影響していない」と強い仮定を置いた上で分析します。
現段階で対象にした変数は3つ。募集金額と予定利回り、そして予定運用期間です。結果としてはかなり予想に近い値が並びました。傾向としては以下の通りです。
- 募集金額が多いほど満額成立まで時間がかかる
- 予定利回りが高いほど早く満額成立する
- 予定運用期間が長いほど満額成立まで時間がかかる
以上から、投資家達にとっては「利回りが高く運用期間が短い案件」、相対的にローリスクハイリターン案件にお金が集中しやすい傾向にあることがわかりました!
一見、当然の結果に見えますが、Funds(ファンズ)においても「賢明な投資家達がお金を出している」ことを確認できたとも言えるでしょう。
https://availability89.com/funds/investment-performance/
Fundsの各ファンドが満額成立するまでの時間:重回帰分析
Fundsの各ファンドについて重回帰分析 (サンプル数=6)
- 満額成立までの時間(秒) = 2221秒
– 0.06 × 募集金額(万円)
– 332 × 予定利回り(%)
– 38 × 予定運用期間 (ヶ月)
重回帰分析は「2つの案件を比較した際に、他の変数(例えば募集金額)が同じ値であった場合、対象の変数(例えば予定利回り)がどれくらい結果(満額成立までの時間)に影響を与えているか」を把握するための手法です。こちらはなかなか面白い結果が出ました。
3つの変数の前に出てくる値、これこそが各変数が「満額成立までの時間」に与える影響の大きさです。
例えば予定利回りはマイナス332と飛び抜けて大きいですね!仮に利回りが1%高くなると満額成立までの時間が5分32秒短縮されることがわかります。
一方、募集金額と予定運用期間については単回帰分析とは逆の結果が出ました。
募集金額についてはサンプル不足が影響しているかもしれませんが、予定運用期間については「予定運用期間が長い方を好む投資家が多い」といった可能性も捨て切れません。
できれば長期間ほったらかしで運用してほしいといったニーズも考えられなくはないからです。
Fundsの次回案件は満額成立するまで何秒か予想してみよう!
Funds第7号案件の世田谷区案件の予想はマイナス256秒!
ファンド名 | 世田谷区MIJASファンド#1 |
重回帰式 (サンプル数6) | 満額成立までの時間(秒) = 2221秒 -0.06 × 募集金額 -332 × 予定利回り -38 × 予定運用期間 |
募集開始 | 2019年4月3日(水) 18時 |
募集金額 | 7,920万円 |
予定利回り | 5.0% |
予定運用期間 | 9ヶ月 |
満額成立までの 時間予想 | マイナス256秒 |
満額成立までの 必要時間 | 37秒 |
誤差 | 293秒 |
上記で算出した式に当てはめると、世田谷区MIJASファンド#1は「1秒もかからず満額成立する」といった無茶な推論が出てきました。笑
これには2つの理由があるでしょう。1つはやはりサンプル数が不足していること。Fundsの過去案件をすべて扱っているものの、その数は「6」と統計的には物足りなさがあります。
もう1つは世田谷区MIJASファンド#1が非常に優れたファンドであること。5%の予定利回りは2ヶ月ぶりのハイリターンです。仮に予定利回りが4.0%の場合は満額成立まで75秒を要する結果になるため、投資家の意思決定に対して利回りがいかに大きく作用するかを再確認できました。
Funds第8号案件の京町家ファンドの予想は74秒!
ファンド名 | 世田谷区MIJASファンド#1 |
重回帰式 (サンプル数7) | 満額成立までの時間(秒) = 2059秒 -0.03 × 募集金額 -293 × 予定利回り -48 × 予定運用期間 |
募集開始 | 2019年5月9日(木) 18時 |
募集金額 | 3,000万円 |
予定利回り | 4.5% |
予定運用期間 | 12ヶ月 |
満額成立までの 時間予想 | 74秒 |
満額成立までの 必要時間 | 33秒 |
誤差 | 41秒 |
サンプル数を1つ増やしてもう一度重回帰分析を実施。次回案件である京町家ファンドの満額成立までの時間を予想してみました。
結果は74秒とそれらしい数字が出力されましたね。しかし、前回の世田谷区MIJASファンド#1は募集額が7,920万円でありながら37秒で成立したことを踏まえると、本件も1分かからず終了してしまう可能性が濃厚です。
こればかりはサンプル数を増やしつつ精度を上げていきましょう。次回の京町家ファンドは5/9募集開始。投資家登録が完了していない方はお早めにどうぞ!
Funds第9号案件のあんばいファンド#1の予想は306秒!
ファンド名 | リースバック事業「あんばい」ファンド#1 |
重回帰式 (サンプル数8) | 満額成立までの時間(秒) = 2076秒 -0.03 × 募集金額 -294 × 予定利回り -49 × 予定運用期間 |
募集開始 | 2019年6月6日(木) 18時 |
募集金額 | 1億円 |
予定利回り | 3.5% |
予定運用期間 | 9ヶ月 |
満額成立までの 時間予想 | 306秒 |
満額成立までの 必要時間 | 39秒 |
誤差 | 267秒 |
サンプル数をさらに追加。2019年6月6日募集開始のリースバック事業「あんばい」ファンドに関する予想をしてみましょう。
運用期間は9ヶ月で平均的。予定利回りは3.5%と少し低め。算出された満額成立時間は306秒です!募集1億円に対して約5分といい数字が出てきましたね。
前回の京町家ファンドが33秒で終了したことを踏まえると初心者でも投資チャンスは十分アリ。
18時ぴったりから開催される「クリック合戦」に参戦される方は、1分前にはPC前で準備しておきましょう!健闘を祈ります。
Funds第10号案件のあんばいファンド#2の予想は102秒!
ファンド名 | リースバック事業「あんばい」ファンド#2 |
重回帰式 (サンプル数9) | 満額成立までの時間(秒) = 1996秒 -0.04 × 募集金額 -289 × 予定利回り -41 × 予定運用期間 |
募集開始 | 抽選方式 2019/07/04 先着方式 2019/07/12 |
募集金額 | 2.44億円 (うち先着方式で1.44億円) |
予定利回り | 3.0% |
予定運用期間 | 11ヶ月 |
満額成立までの 時間予想 | 102秒 |
満額成立までの 必要時間 | 46分32秒 |
誤差 | 2,690秒 |
サンプル数をさらに追加。2019年7月12日に先着方式にて募集を開始するリースバック事業「あんばい」ファンド#2の成立所要時間を予想してみましょう!
運用期間は11ヶ月とやや長く、予定利回りは3.0%と少し低い。結果、重回帰分析によって算出された満額成立時間は102秒です!募集1.44億円に対して2分弱で完了するかなりのハイペース。
本ファンドは先着方式(クリック合戦)に先立って抽選方式も採用されているため、これまでとは違った傾向が出るかもしれませんね。楽しみです!
Funds第11号案件のあんばいファンド#3の予想は598秒!
ファンド名 | リースバック事業「あんばい」ファンド#3 |
重回帰式 (サンプル数9) | 満額成立までの時間(秒) = 1996秒 -0.04 × 募集金額 -289 × 予定利回り -41 × 予定運用期間 |
募集開始 | 先着方式 2019/09/09 19時 |
募集金額 | 5,600万円 |
予定利回り | 2.5% |
予定運用期間 | 11ヶ月 |
満額成立までの 時間予想 | 598秒(約10分) |
満額成立までの 必要時間 | – |
誤差 | – |
Fundsにおいて過去2番目の利回りの低さが足を引っ張り、満額成立には約10分を要するとの分析結果が算出されました。
ただ、伊藤忠商事と戦略的パートナーシップを締結したことで、Fundsの知名度がどれだけ向上しているかは計り知れません。
いい意味で期待を裏切ってくることに期待しましょう!
Fundsの次回ファンドは満額成立するまで何秒?まとめ
Fundsの次回ファンドは満額成立するまで何秒?まとめ
- 投資の意思決定要員として各ファンドの予定利回り(%)が最も重要されている
- 最新案件「リースバック事業「あんばい」ファンド#3」先着方式の所要時間は598秒(約10分)と予想
現段階で言えるのは「Fundsへ投資する際に、投資家は予定利回りをかなり重要視している」こと、そして「サンプル数が少ないため追加調査が必要である」の2点ですね。その他、担保のあり/なしを変数に加えるなど分析手法自体のレベルアップも考えられます!
サンプル数が10、20、100と増えていくにつれて満額成立までの時間をピタリと当てたいですね。Fundsの豊富な開示情報のおかげでまだまだ分析できそうです。