チャールズ・ダウが考案したテクニカル分析の基本理念『ダウ理論』を分かりやすくご紹介!
テクニカルアナリストの共通理念となっている基本戦術を頭に入れ、これからの売買に活かしましょう!
本記事の結論:ダウ理論とはテクニカル分析の6原則
- 平均はすべての事象を織り込む
- トレンドには3種類ある
- 主要トレンドは3段階からなる
- 平均は相互に確認されなければならない
- トレンドは出来高でも確認されなければならない
- トレンドの転換は明確なサインが発生するまで継続する
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【チャート分析】そもそもダウ理論とは?
ダウ理論とは?
- チャールズ・ダウが提唱したテクニカル分析の基本
1930年代には完成されていたとされる、すべてのテクニカル指標の基礎。
世界中のアナリストたちが開発している指標の原点となる理論です。
【チャート分析】ダウ理論の6つの基本理念
ダウ理論の6つの基本理念
- 平均はすべての事象を織り込む
- トレンドには3種類ある
- 主要トレンドは3段階からなる
- 平均は相互に確認されなければならない
- トレンドは出来高でも確認されなければならない
- トレンドの転換は明確なサインが発生するまで継続する
ダウ理論①平均はすべての事象を織り込む
目の前に存在する株価は、過去の業績や将来予測だけではなく、突発的に発生した天災などの影響を即座に織り込んでいると結論づけています。
株価に言い逃れは聞きません。すべての情報が織り込まれた値なのです。
ダウ理論②トレンドには3種類ある
ダウ理論の3つのトレンド
- 大トレンド:1年〜数年続くトレンド
- 中トレンド:3週間〜3ヶ月続くトレンド
- 小トレンド:3週間未満のトレンド
また、ダウによると上昇、下降トレンドは以下のように定義されている。
ダウによる上昇、下降トレンドの定義
- 上昇トレンド:前の上昇でつけた高値よりも今回の上昇でつけた高値の方が上回って引けており、また、前の上昇でつけた安値よりも今回の上昇で付けた安値のほうが上回って引けている
- 下降トレンド:上記の上昇トレンドを逆に考えたもの
ダウ理論③主要トレンドは3段階からなる
ダウ理論主要トレンドの3段階
- アキュミレーション局面:賢明な投資家が情報に基づいて買い集めている局面
- パティシペーション局面:トレンドフォローを支持する投資家が参加し始める局面
- ディストリビューション局面:一般投資家の参加が増え、賢明な投資家が売り出す局面
下降トレンドから転換した上昇トレンドの最中では、アキュミレーション局面で大量に買うことのできた投資家が莫大な利益を手にすることは言うまでもありません。
それらの局面を把握するために生まれたのが多種多様なテクニカル指標であり、頭ひとつ抜けだしたパフォーマンスを叩き出すためには、それらの習得が不可欠と言えるでしょう。
ダウ理論④平均は相互に確認されなければならない
複数の平均指標を活用する場合、どのような強気サイン、弱気サインも、それら両方に同じサインが見られないなら明らかなトレンドとして捉えることはできないとする理論。
全く同時に2つの買い(売り)サインが現れることは少なく、わずかに遅れて2つ目が現れることがほとんどですが、その間隔が短いほど強いトレンドとされています。
具体的には、5、25、75日移動平均線が下から順に並んでいた場合、5日が25日線を下から上に抜けるゴールデンクロス(買いサイン)が発生したとしても、75日線を抜けるまでは上昇トレンドに転換したとは言い切れない、となるでしょう。
ダウ理論⑤トレンドは出来高でも確認されなければならない
- 出来高は大トレンドの方向に沿って増加
メジャーな上昇トレンドでは、株価が上昇した時に出来高が増加し、株価が下落した時に出来高が減少。
下降トレンドでは株価が下落した時に出来高が増加し、株価が上昇したときに出来高が減少する。
ダウ理論第5の理念に基づいて、出来高と株価の増減が一致しているかどうかを確認する投資家も多いですよ。
ダウ理論⑥トレンドの転換は明確なサインが発生するまで継続する
支持線や抵抗線、移動平均線などが明確なトレンド転換サインを出さない限り、現在のトレンドが続くとされる理論。
ただ、ひとつの指標のサインを取り上げて、トレンドの転換点と考えるのは危険であり、多角的に複数の指標を組み合わせての判断が望ましいとされています。
【チャート分析】ダウ理論まとめ
ダウ理論の6つの基本理念
- 平均はすべての事象を織り込む
- トレンドには3種類ある
- 主要トレンドは3段階からなる
- 平均は相互に確認されなければならない
- トレンドは出来高でも確認されなければならない
- トレンドの転換は明確なサインが発生するまで継続する
ダウ理論はすべてのテクニカル分析の基礎であり、多くの投資家が意識している理論でもあります。
『他の投資家がどのように考えているのか?』が株価を左右する株式市場に足を踏み入れる際は、ぜひ頭に入れておきましょう。
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それではまた、株式市場でお会いしましょう。
すべての投資家達へ。なおころより。