Funds(ファンズ)の投資先となる上場企業はどこが安全?過去3年分の決算書を材料に財務分析

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Funds(ファンズ)の投資先となる上場企業はどこが安全?Funds参加企業一覧はこちら

個人が上場企業ファンドに1円から投資できるFunds(ファンズ)

2019年1月にスタートした新進気鋭のサービスに上場企業が続々と参加を表明しています。

ただ、「上場企業」だからと言って倒産しない訳ではありません。

仮にあなたが投資したファンドを運営する上場企業が倒産した場合、あなたは高確率で損をします(投資した額が戻ってこないことも…)

そのようなリスクを回避すべく、本記事ではFundsに参加する上場企業を徹底的に財務分析。

相対的にどの会社の財務が危ないのか?または安全なのでしょうか。

独自開発の企業分析エクセルと過去3年分の決算書を活用し100点満点で採点します。まずは結論から⬇︎

企業名 (公式サイト)証券コード主な事業財務分析結果 (100点満点)財務安全性 (5段階評価)
イートアンド株式会社2882食品業49★★☆☆☆ (2.0)
株式会社イントランス3237不動産業41★★★★★ (5.0)
株式会社フィル・カンパニー3267不動産業58★★★★★ (5.0)
株式会社サンセイランディック3277不動産業57★★★★☆ (4.0)
株式会社デュアルタップ3469不動産業50★★★☆☆ (3.0)
Kudan株式会社4425情報・通信業
アイフル株式会社8515不動産業37★★☆☆☆ (2.0)
株式会社明豊エンタープライズ8927その他金融業45★★★☆☆ (3.0)
株式会社インテリックス8940不動産業47★★☆☆☆ (2.0)
株式会社ムゲンエステート3299不動産業52★★★★☆ (4.0)
株式会社フェイスネットワーク3489不動産業48★★★☆☆ (3.0)
ポロン
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2020年2月時点で手に入る決算情報ではフィル・カンパニーの財務状況が最も良好だね!
なおころ
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Funds(ファンズ)の投資先上場企業はどこが安全?

※Kudan株式会社は3年分の決算資料が公開されていないため分析対象外とする。

なおころ
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企業名をタップすると該当章までジャンプできるよ。気になる企業からチェックしてみよう!

イートアンド株式会社 (49)

Funds参加上場企業 イーアンド株式会社Funds参加上場企業 イーアンド株式会社
企業名イートアンド株式会社
設立 / 上場1997年8月 / 2011年6月
主な事業内容外食チェーンと冷凍食品製造。【大阪王将】運営

大阪王将を運営するイートアンド株式会社。

Fundsでは新規出店資金調達ファンドを運営、3万円以上投資した方限定で大阪王将10%割引券を付与する優待が人気を集めました。

財務状況は総合的には堅調に推移。気になる安全性は流動比率が100%、自己資本比率が36%とやや低いのが気になりますが、売上や利益は右肩上がりが続いているのが好印象です。

なおころ
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過去のファンド利回りや優待について気になる時はFundsの全ファンド横断比較記事もチェック!
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株式会社イントランス (41)

Funds参加上場企業 株式会社イントランスFunds参加上場企業 株式会社イントランス
企業名株式会社イントランス
設立 / 上場1998年5月 / 2006年12月
主な事業内容中古不動産の売買。宿泊施設などインバウンド向け強化中

インバウンド向け不動産に力を入れている株式会社イントランス。Fundsでは京都の古民家物件取得ファンドを運営。

財務状況を分析したところ、売上高や利益の成長が鈍化していることが分かりました。

手元の資金は潤沢にある(流動比率は500%以上!)ため、直近での倒産可能性は低いですが将来性には不安が残ります。

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株式会社フィル・カンパニー (58)

Funds参加上場企業 株式会社フィル・カンパニーFunds参加上場企業 株式会社フィル・カンパニー
企業名株式会社フィル・カンパニー
設立 / 上場2005年6月 / 2016年11月
主な事業内容不動産業。駐車場の上部空間に貸店舗設営

株式会社フィル・カンパニーの主力事業は駐車場上部空間の開発。Fundsではスカイツリー近くの好立地物件購入資金を調達しました。

フィルカンパニーの財務状況はFunds参加企業の中でNo.1。

倒産可能性が低く、成長性・収益性も十分。株価がカナリ割高(ミックス係数が800超)になっているのがなによりの証拠と言えるでしょう。

なおころ
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フィルカンパニーが運営するファンドにはなおころもぜひ投資したい!
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株式会社サンセイランディック (57)

Funds参加上場企業 株式会社サンセイランディックFunds参加上場企業 株式会社サンセイランディック
企業名株式会社サンセイランディック
設立 / 上場1976年2月 / 2011年12月
主な事業内容不動産業。権利関係が複雑な物件の売買。

1976年創業、東証1部上場のサンセイランディック社。Fundsでは底地事業資金の調達ファンドを運営した実績があります。

財務状況は安全性、成長性、収益性、割安性と全体的にスキがありません。手元資金が厚く売上高も順調に右肩上がり。

株価もかなり割安感(PSRが0.5倍)を示しているため、個別株での購入も検討に値します。

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株式会社デュアルタップ (50)

Funds参加上場企業 株式会社デュアルタップFunds参加上場企業 株式会社デュアルタップ
企業名株式会社デュアルタップ
設立 / 上場2006年8月 / 2016年7月
主な事業内容投資用マンションの販売とサブリース

投資用デザイナーズマンションの販売を主力とする株式会社デュアルタップ。

Fundsでも個人投資家に人気の資産運用型マンションXEBEC(ジーベック)購入資金調達ファンドを立ち上げています。

財務状況は株価の割安感と売上高・各種利益の成長鈍化が気になりますね。

手元資金はやや少ないものの、2019年には大幅な借金返済(財務CFのマイナス)が行われており、次回の決算では安全性や数値良化に期待できるでしょう。

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アイフル株式会社 (37)

Funds参加上場企業 アイフル株式会社Funds参加上場企業 アイフル株式会社
企業名アイフル株式会社
設立 / 上場1978年2月 / 1997年7月
主な事業内容消費者金融大手。事業者ローンも

消費者金融大手のアイフル株式会社。Fundsではビジネスローン事業を手掛ける連結子会社に貸すための資金を調達しています。

財務状況は金融業ならではの値(貸付金の増加による営業CFのマイナスなど)が足を引っ張り、Fundsに参加する上場企業ではワーストとなりました…

とは言え2019年3月時点の貸借対照表に記載された現金及び預金は実に360億円以上。Funds運営ファンドが資金不足で頓挫する可能性は低く、投資家の立場から見れば過度に不安に思う必要はありません。

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株式会社明豊エンタープライズ (45)

Funds参加上場企業 株式会社明豊エンタープライズFunds参加上場企業 株式会社明豊エンタープライズ
企業名株式会社明豊エンタープライズ
設立 / 上場1968年9月 / 2004年6月
主な事業内容不動産業。賃貸アパート開発と仲介

投資用アパートの開発を主軸とする株式会社明豊エンタープライズ。Fundsでは独自ブランド「MIHAS(ミハス)」新築物件の購入資金を調達しています。

資産は順調に増加している一方で売上高には大きな波がありますね。

それでも収益性は高く(ROE18%)、手元資金も厚い(流動比率220%など)ためFundsでの投資先としては特に問題ありません。

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ROE(自己資本利益率)とは?計算式や目安となる数字をわかりやすく解説企業の稼ぐ力を評価する財務指標【ROE】についてわかりやすく解説します。計算式や目安となる数字、デュポン分析など気になるポイントをまとめてお届け!...

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株式会社インテリックス (47)

Funds参加上場企業 株式会社インテリックスFunds参加上場企業 株式会社インテリックス
企業名株式会社インテリックス
設立 / 上場1995年7月 / 2005年4月
主な事業内容不動産業。中古マンション再生販売専業(最大手)

中古マンションが主力の株式会社インテリックス。Fundsでは数多くのファンドを運営し、累計募集額では堂々のトップに躍り出ています(2020年1月時点で6.9億円)。

ただ、BS・PL・CFのどこからみても財務安全性は今一つ。決して悪い訳ではありませんが相対な見劣りは否めません。

一方で株価はかなりに割安感を示しているため、事業性と将来性に期待が持てるなら個別株として購入するのもありかも?

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【財務諸表まとめ】BS・PL・CFの読み方を分かりやすく解説 読めると企業を見る目が変わる財務諸表。 お好きな書類からどうぞ! ☑️貸借対照表(BS)&#x1f4...

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株式会社ムゲンエステート(52)

Funds参加上場企業 株式会社ムゲンエステートFunds参加上場企業 株式会社ムゲンエステート
企業名株式会社ムゲンエステート
設立 / 上場1990年5月 / 2014年6月
主な事業内容首都圏1都3県での中古不動産の買取・再販を展開

不動産売買を主力事業とする株式会社ムゲンエステート。2020年2月の「ムゲン買取再販事業ファンド#1」からFundsでのファンド運営をスタートしました。

売上高や利益の伸びが今一つである一方、順調に手元資金を厚くしていることが分かります。一般的に120%ほどあれば十分とされる流動比率に至っては400%以上の値で推移。

加えて損益分岐点売上高と実際の売上高を比べる安全余裕率も60%以上!安定的に利益を創出する仕組みが構築されていますね。

なおころ
なおころ
直近で倒産する可能性はほぼゼロ!
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安全余裕率の意味や計算式・目安を図解でわかりやすく解説財務指標がひとつ『安全余裕率』の定義や目安を分かりやすく解説します!...

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株式会社フェイスネットワーク(48)

Funds参加上場企業 フェイスネットワークFunds参加上場企業 フェイスネットワーク
企業名株式会社フェイスネットワーク
設立 / 上場2006年5月 / 2018年3月
主な事業内容投資家向けRC賃貸物件1棟売り

富裕層向けの不動産売買を主力事業とする株式会社フェイスネットワーク。2020年5月の「GranDuoファンド#1」からFundsでのファンド運営をスタートしました。

流動比率は200%以上で推移、安全余裕率も40%と財務の安全性は十分ですね。一方で営業・当期純利益率がともに右肩下がり。

1年程度の短期的な投資については特に問題視する必要はありませんが、長期的な収益性の改善にも期待したいところです。

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流動比率とは?意味や計算式・目安となる数字をわかりやすく解説企業の短期的な支払い能力を測定する財務指標【流動比率】についてわかりやすく解説します。計算式や目安となる数字、改善方法などアナリストや投資家がチェックしておきたいポイントをまとめてお届け!...

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Funds(ファンズ)への参加表明が企業の株価に大きく影響した事例

Fundsへの参加表明が株価に大きく影響することが多々あります。

国内株式投資に注力している方は、随時情報を更新してくれるFundsのTwitterをチェックしておくのもおすすめですよ。

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Funds(ファンズ)の投資先上場企業を分析 | まとめ

Funds(ファンズ)の投資先となる上場企業はどこが安全?Funds参加企業一覧はこちら

企業名 (公式サイト)証券コード主な事業財務分析結果 (100点満点)財務安全性 (5段階評価)
イートアンド株式会社2882食品業49★★☆☆☆ (2.0)
株式会社イントランス3237不動産業41★★★★★ (5.0)
株式会社フィル・カンパニー3267不動産業58★★★★★ (5.0)
株式会社サンセイランディック3277不動産業57★★★★☆ (4.0)
株式会社デュアルタップ3469不動産業50★★★☆☆ (3.0)
Kudan株式会社4425情報・通信業
アイフル株式会社8515不動産業37★★☆☆☆ (2.0)
株式会社明豊エンタープライズ8927その他金融業45★★★☆☆ (3.0)
株式会社インテリックス8940不動産業47★★☆☆☆ (2.0)
株式会社ムゲンエステート3299不動産業52★★★★☆ (4.0)
株式会社フェイスネットワーク3489不動産業48★★★☆☆ (3.0)

本記事ではFunds(ファンズ)に参加する上場企業の財務状況を分析・比較しました。フィル・カンパニーやサンセイランディックの財務が良好であることがわかりましたね。

Fundsで投資する時は利回りの高さや運用期間に目を奪われがちですが、どんな上場企業が運営するファンドに投資するのか?また、その企業の財務(倒産する可能性)はどうなのか?も合わせてチェックしておきましょう。

各企業の決算更新にともなって本記事もアップデート予定。Twitterで更新情報をお届けします。お楽しみに!

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