さみー先生(@sammy_fx_123)の
ブログを参考にカナダドル円で
トラリピ稼働開始🐯🐯🐯リスクは低めに設定したので
タイミングを見て資金追加、
設定変更するかな。稼働初日は現時点で数十円ほどプラス。
自分で動かしてみると
色んな事が分かりますね。
のちのちブログにしたためます☺️ pic.twitter.com/p5J9BQqxbP— なおころ@ゆるふわ投資ブロガー (@Naokoro_) 2019年3月25日
「トラリピの口座を開設したものの、どんな設定にすればいいか分からない」といった方も多いでしょう。
結論から言えば「初心者の方はロスカットに注意した低リスクの運用がおすすめ」です。ぼく自身も頭を悩ませたトラリピ設定とその設定に至るまでの考え方を分かりやすくご紹介!
トラリピ設定の要点まとめ
- 強制的に損失が確定するロスカットをとにかく避ける
- 各通貨ペアのチャートから過去の最高値、最安値を確認する
- 予算も合わせてらくトラ運用試算表で試算する
- 4つの変数を微調整して設定を確定する
【トラリピの設定】なぜロスカットに注意すべきか?
トラリピの設定はロスカットに注意すべし
- Q. なぜロスカットに注意すべきなのか?
- A. 強制的に損失が確定してしまうから
そもそもロスカットとは「資金が一定の割合まで目減りした時に、自動的に取引を終了させて損失を確定させる」法律で義務付けられた制度です。
投資家の資産を保護することを背景に設置された制度ですが、トラリピなどの自動売買系取引との相性は最悪。ほったらかしでお金を運用してくれるはずなのに、損失が確定されるのでは困りますよね。
動画にもあるように、トラリピで利益が確定するのは「買ったポジションが設定した価格に到達して決済された時」です。逆に言えば、設定した価格まで為替が動かなければ、永遠に決済されることはありません(利益も確定しません)。
そして、その設定した価格に到達する前に、為替が反対方向に大きく動き維持率が一定割合を下回るとロスカットが発生。保有していた全ポジションが強制的に決済され損失が確定します。
【トラリピの設定】ロスカット基準と維持率
トラリピのロスカット
- 自動ロスカット:維持率が100%未満になった場合、強制ロスカット
トラリピの場合は、維持率100%が分岐点となります。強制的に損切りが行われるため、設定を考える際には、どのような変動が発生した場合に維持率100%を割ってしまうのか確認しておきましょう。
トラリピの維持率
- 維持率 = 時価残高 ÷ 証拠金必要額 × 100
- 時価残高:今取引をやめた時に戻ってくる金額 (口座のお金 ± 評価損益)
- 証拠金必要額:ポジションを保有するために必要となる金額
維持率を動かす変数は2つだけ、時価残高と証拠金必要額です。
まず時価残高については「今取引をやめた時に戻ってくる金額」。具体的には、あなたがマネースクエアの口座に入金しているお金に、取引での評価損益を加減した数字です。
一方の証拠金必要額、こちらは「ポジションを保有するために必要となる金額」です。ちょっと初心者にとっては難しい点ですが「たくさん取引をする設定にすると、より多くの証拠金が必要になる」と考えていただいてOKです。
本章をまとめます。
トラリピのロスカットを左右する維持率について解説しました。維持率を操作する変数は2つ。時価残高と証拠金必要額。
単純な割り算で計算されるため、ロスカットを避ける(維持率をあげる)には時価残高を増やすか証拠金必要額を小さくする必要がありますね!
【トラリピの設定】らくトラ運用試算表でロスカットレートを探る
らくトラ運用試算表でロスカットレートを探る手順
- 運用する通貨ペアを決定
- 通貨ペアの過去の為替チャートで最安値と最高値を確認
- 最安値と最高値でロスカットしない設定を構築する
トラリピの設定1. 運用する通貨ペアを決定
まずは自分が運用する通貨ペアを選びましょう!
マネースクエアのトラリピが提供している通貨ペアは2019年4月時点で全11種類。ぼくは最もリスクの低いと思われるカナダドル円をチョイスしました。
トラリピの設定2. 通貨ペアの過去の為替チャートで最安値と最高値を確認
続いて、各通貨ペアの過去チャートを確認します。
今までの為替の動きから最安値と最高値を調査。カナダドル円の場合なら最安値が68円、最高値が125円ですね。
通貨ペアの為替チャートを調べるときはマネースクエアが提供しているスマホアプリ「ポケトラ」が便利です。
ポケトラ
MONEY SQUARE, INC.posted withアプリーチ
トラリピの設定3. 最安値と最高値でロスカットしない設定を構築する
株式や為替の投資家は常々「過去の最高値・最安値」ラインを強く意識する生き物です。
例えばカナダドル円のチャート。2009年の最安値あたりで何度も反発(上昇)しているのが分かりますね。過去につけた値を更新するには、それこそリーマンショック級の異常な経済ニュースが必要です。
ほったらかしで長期間の運用と相性が抜群のトラリピなら、最低でもロスカットレートを過去の最安値、最高値ラインを超えたところに設定しましょう!
【トラリピ設定の具体例】ロスカットしないための低リスク戦略
具体的な計算をする際に重宝するのがマネースクエア公式サイトで提供中の「らくトラ運用試算表」。口座を保有している方しか使えませんが、自分の予算や設定によってロスカットレートを計算してくれる優れものです。
トラリピ設定の具体例1. 通貨ペアのロスカットレートを確認
過去の為替チャートから調査した、各通貨ペアの最高値、最安値を思い出しましょう。例えばカナダドル円で買い設定をするときに注意すべきなのは最安値の68円。
この値を下回るように、逆に言えば68円まで円高が進んだとしてもロスカットされないような設定にしましょう!
トラリピ設定の具体例2. 予算に合わせて4つの変数を決定
トラリピで設定する4つの変数
- レンジ幅:広げるほどロスカットしやすい
- レンジ内に仕掛ける本数:多いほどロスカットしやすい
- 1本あたりの通貨量:多いほどロスカットしやすい
- 1回のリピート利益:ロスカットに関係しない
取引する通貨ペア、そして予算についてもおおよその目処がついている方が多いでしょう。あとはロスカットレートをにらみつつ、上記の4つの変数を設定するだけでOKです。
トラリピ設定の変数1. レンジ幅
まずはトラリピで仕掛けるトラップの幅を決定します。要するにトラップの最安値と最高値の設定ですね。
カナダドル円は2016年以降74円を最安値にレンジ相場が続いているため74円〜89円のレンジ幅を設定しました。もちろんレンジの幅を広げると、より多くのポジションを持つ(よりお金が必要)となり、ロスカットのリスクが高まります。
トラリピ設定の変数2. レンジ内に仕掛ける本数
続いて設定するのはトラップの本数です。レンジ幅の設定でレンジの最安値と最高値は決まっているため、あとはそのレンジ内の密度をどれだけ濃くするかの設定と言えるでしょう。
基本的には、予算とロスカットレートがある程度明確になっている場合は、このレンジ内に仕掛ける本数を調整することでリスクをコントロールします。
なおころのカナダドル円の設定においては、レンジ内の本数は31本にしています。レンジ幅が74円〜89円の15円なので、ちょうど0.5円間隔でリピートする設定ですね!
トラリピ設定の変数3. 1本あたりの通貨量
続いてトラップ1本あたりの通貨量を設定します。これは「1回のトラップでどれぐらいの量を取引するか」を調整する項目。
主要な通貨についてはミニマムで0.1万通貨から選ぶことが可能。初心者ともなると軍資金が少ないことも多いため、特に迷わず最小単位の0.1万通貨を選ぶことをおすすめします。
トラリピ設定の変数4. 1回のリピートで狙う利益
最後に1回のリピートで狙う利益額を設定します。こちらはロスカットレートに関係しないため、初心者が深く考える必要はありませんが、計算時に入力が求められるため理解しておきましょう!
1回のリピートで狙う利益は「保有したポジションをいつ決済するか」を調整する項目です。例えば、0.1万通貨(1,000通貨)でカナダドル円を取引する場合で考えてみましょう。
カナダドル円を0.1万通貨(1,000通貨)で取引 | ||
1回のリピートで 狙う利益 | 買いポジションを 保有したタイミング | ポジションを決済 (売却して利益を確定する)タイミング |
500円 | 100円 | 100.5円 (500円 ÷ 1,000通貨 = 0.5円) |
1,000円 | 100円 | 101.0円 (1,000円 ÷ 1,000通貨 = 1.0円) |
1,500円 | 100円 | 101.5円 (1,500円 ÷ 1,000通貨 = 1.5円) |
つまり、「1回のリピートで狙う利益」を大きくするほど、ポジションを決済するタイミングが遅くなります。
トラリピ決済のタイミングを遅くするメリットは毎回の決済で必要となるスプレッド手数料を抑えられること。より多くの含み益を抱えて決済回数を少なくすると手数料を払う回数が少ないイメージですね。
一方のデメリットは「決済されるまでに時間がかかってしまう」こと。上記の表を例に考えましょう。
1回のリピートで狙う利益を500円にしていれば100.5円に到達した時点で利益を確定できますが、1回のリピートで狙う利益を1,000円にしていた場合は101.0円になるまで決済されません。
極端な例で言えば、カナダドル円が100.0円〜100.9円でずっと推移した場合、永遠に決済されないため、資産を増やすことができません。
1回のリピートで狙う利益についてまとめます。
1回のリピートで狙う利益 | |
増やすとどうなる? | ポジションを決済するタイミングが遅くなる |
メリットは? | 各決済で必要になるスプレッド手数料を 払う回数が少なくなる |
デメリットは? | 決済されるまでに時間がかる(利益が確定しにくい) |
【トラリピの設定】なおころのカナダドル円を公開
なおころのカナダドル円設定 | |
運用予定額 | 550,000円 |
仕掛けるレンジ幅 | 74円〜89円 |
レンジ内に仕掛ける本数 | 31本 (トラップ値幅0.5円) |
1本あたりの通貨量 | 0.1万通貨 |
1回のリピートで狙う利益 | 500円 |
ロスカット | 67.01円 |
ロスカットされた時 口座に残る金額 | 100,810円 |
つまり | ・74円〜89円の間で0.5円刻みにポジションを保有 ・保有したポジションは0.5円上昇すると決済 ・67.01円まで円高が進むとロスカット圏内 |
なおころのカナダドル円設定は上記の通りです。74円〜89円のレンジ幅で仕掛ける本数は31本。全ポジションを保有した上で67.01円まで円高が進むとロスカット。
もちろん、過去の最安値である68円ではロスカットされないよう注意しました。
予算30万円の場合のおすすめカナダドル円設定 | |
運用予定額 | 300,000円 |
仕掛けるレンジ幅 | 74円〜89円 |
レンジ内に仕掛ける本数 | 16本 (トラップ値幅1.0円) |
1本あたりの通貨量 | 0.1万通貨 |
1回のリピートで狙う利益 | 500円 |
ロスカット | 66.01円 |
ロスカットされた時 口座に残る金額 | およそ97,570円 |
つまり | ・74円〜89円の間で1.0円刻みにポジションを保有 ・保有したポジションは0.5円上昇すると決済 ・66.01円まで円高が進むとロスカット圏内 |
調整したのは「レンジ内に仕掛ける本数」だけ。74円、74.5円、75.0円でポジションを保有する設定を74円と75円の時だけにしたイメージです(74.5円ではポジションを保有しない)。
同様に過去の最安値である68円にタッチしてもロスカットされない低リスクの設定。トラップの値幅が1.0円とかなり広いためリピートするまでに時間がかかると思われますが、ほったらかしでの安定的な運用を実現したい場合におすすめです。
【トラリピの設定】ロスカットしないための低リスク戦略まとめ
トラリピ設定の要点まとめ
- 強制的に損失が確定するロスカットをとにかく避ける
- 各通貨ペアのチャートから過去の最高値、最安値を確認する
- 予算も合わせてらくトラ運用試算表で試算する
- 4つの変数を微調整して設定を確定する
特にトラリピ初心者の方は闇雲に設定するのではなく、歴史に学んだリスクの低い戦略での運用がおすすめです。
また、利益を確定すればするほど口座内のお金が増え、ロスカットリスクが低くなるおまけ付き。長期運用と相性の良いトラリピでほったらかし投資を楽しみましょう!